11/5(月)通常営業

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昨日はシチ祭の舟こぎの日でした。

シチは年間を通して行われる神行事の一つで、このシチからすべての神行事が始まる年始の神行事に当たります。航海安全、五穀豊穣、豊年満作などを祈願し、島や村を清める日でもあるそう。

島の5つの部落が3つの組に分かれてサバニに乗り込み、港の中を往復するのも神事の一つ。これは3つの方角に順番に向かい、全部で9往復します。3つのそれぞれの方角は、石垣島の於茂登、西表島の古見、崎山村を意味するそうでそれぞれ波照間とは重要な関係を持った場所なのだそう。

往復する時は、行きは歌を歌いながら漕いでいき

帰りはエッサーエッサーとかけ声を上げ競争しながら戻ってきます。漕ぎ手の頭に巻くつる植物は組によってそれぞれ種類が違うそう。

おじぃおばぁや子どもたちも見守ります。

このシチは昨日が舟こぎの日でしたが、シチ自体は全部で4日間の期間があり舟こぎは3日目の行事だそう。このシチの4日間は、各家庭やオガン(御嶽)でも供え物やお祈りなどが行われます。

また昔はこの4日間は畑を起こしたり作物を植えたりする農作業はしてはいけないとされていたそう。さらに家庭での食事については、色のついた調味料(醤油とか味噌とか)を使ってはいけないとされていました。なので、料理は塩とニンニクでの味付けのみだったそうです。今ではこういった禁忌事項は廃止されていますが、おばぁが健在の家庭では未だに守られているところが多いようです。

ひさびさに舟こぎを見にいきましたが、実は目に見えている舟こぎは神事のほんの一部なんだなぁと思いました。行われている事や使われている道具や場所には意味や関連があり、背後には祈願や清めなど、孤島である島を維持して守るための昔からのしきたりがあったんですねぇ。