6/23(水)お休みです
6/23(水)緊急事態宣言に伴い休業中です。
現在、波照間島内のほぼ全ての飲食店が休業中です。ご来島予定の方はお気をつけください。
周囲の雨雲がもたらす重苦しい蒸し暑さが充満していた昨日。
前夜から時折しとしとと雨は降るもののそれほどの雨量はなく
ただ暑い時間がのっぺりと過ぎていきました。
雨を溜め込みすぎた空が耐えきれなくなったかのようにザーザー降り出したのは、おりしも高速船最終便が港に着く時刻ごろでした。
バシャバシャバシャバシャ…激しく降り
人も、荷下ろしの荷物も、ゆうパックの荷物も、がんばって濡れないように皆で配慮しましたが、当然ずぶ濡れになりますよね〜
しかしこの雨がサトウキビや植物の成長を促す大切な雨であることは間違いなく。
恵みの雨が降ったことを喜びましょう。
さてそんな昨日は85歳になるおばぁが床の間に花を生け、無事にこのめでたい歳を迎えたことをご先祖さまや神様に報告し、家族や親戚にあやかりの盃をふるまう儀式をするというのでお手伝いに行ってきました。
波照間島の神事や仏事的に「花を飾る」といったら、花はいわゆるお花ではなく、竹や福木などの緑色の葉の枝をさします。内地でいうところのサカキみたいなものでしょうか。飾る本数は7本とか9本とか奇数と決まっています。
高々と5段積まれた重箱に入れられたお米は、九合花米(くんごうぱなぐみ)といい九合に相当する米が盛られ、その上には炭が置かれます。
こういう儀式に供えられるものは独特で、家によっても違いがあり、それを学んだり違いを知ったりするのはおもしろいです。
おめでたい儀式には赤や金や華やかな色がたくさん。
皆にあやかりの盃をふるまう前に、床の間に線香を立て、ご報告の言葉を述べます。
神行事同様、独特の言い回しと表現で、今日がおばぁのお祝いの日でこのようなお供えものを供えましたので、どうかいい拝みをあげさせてください(だいたいの意味)↓と唱えています。
全く違う言語のように聞こえますが、それぞれに述べられた言葉の内容を教えてもらうと、島の人が昔から自分たちの住む島や屋敷をとても大切にすると同時に、島のあちこちにいる神様やご先祖様を敬ってきたことが感じられます。そしてこういった拝み言葉は、とてもきれいに気持ちよくリズムよく唱えられる構造をしているので、聞いているととても心地よいです。
そんな言葉や習慣や行事など代々伝えてきたおばぁやおじぃたちはすごいですね!この生まれ年に行う85歳の長寿祝いは、例年だとGWに島外からの参加者を含めた盛大な祝賀会を島で行いますが、コロナ禍により昨年は中止、今年は参加者制限および日程延期により7月に行われます。おばぁは祝賀会よりも前に、床の間への報告の儀式を先に済ませたかったとのことで、昨日の運びとなりました。
おばぁたちの年代の方にとっては、85歳のお祝いの日を迎えることは、人生のこの上ない喜びだそうで、「このお祝いを迎えられたらあとはいつ死んでもいい」なんて言っていたおばぁもいました。長寿が珍しかった戦争や貧しい時代を過ごしてきた方々には特別な思いがあるのでしょうね。
おばぁの晴れやかな、そして無事終えられてホッとした笑顔が印象的でした。
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